大判例

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東京高等裁判所 昭和42年(ラ)858号 決定

抗告人が、その主張のように昭和四二年四月五日社員総会の決議により解散し、納谷信充が清算人に就任し、同月七日その旨の登記を了したこと、それにもかかわらず、その後における本件競売期日の通知が右納谷信充あてになされていないことは、記録上これを認めるに難くない。

しかし、同時に記録によると、本件競売申立のあつた昭和四一年一〇月二四日当時から右解散に至るまで、抗告人会社の代表者は代表取締役長谷川清であつて、昭和四一年一〇月二五日付本件競売手続開始決定の送達はもちろん、その後五回にわたる競売期日(第一回昭和四二年一月二五日、第二回同年四月二六日、第三回同年七月二六日、第四回同年九月二十七日、第五回同年一一月二二日)の通知も、すべて代表者名は長谷川清であるが、静岡市両替町二丁目一〇番地の抗告人会社あてになされていることが認められるので、ほかに特段の事情の認められない本件の場合、右通知は、抗告人会社の解散後は、その代表者である清算人納谷信充にとどいているものと推認するのが相当である。本件抗告理由も単に清算人納谷に対する通知がないというだけであつて、そのために競売期日を知り得なかつたという主張、立証はなく、現に抗告人は本件競落許可決定の云渡された昭和四二年一一月二九日から一週間以内である同年一二月六日に適法に本件即時抗告をしているのである。

したがつて、代表者である清算人納谷信充に対する通知がなかつたという形式的なかしだけでは、未だ本件競落許可決定を取消す事由とするに足りないものと解する。

(福島 武藤 岡田潤)

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